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【ネタバレ注意】叛逆ほむらの気持ち-導線メモ-[12/19微訂正・追記]

「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」 

現在絶賛公開中のこの映画。ぼくはなんと4回ほど見に行ってます。 
おかしいです。この人どう考えても頭がおかしいとしか思えない。 
まさか同じ映画を何度も何度も劇場で見たいと思うことがあるなんて。 

 

 


ぼくはイヌカレー演出が大好きです。 
この作品は、劇場で見てもらうことを前提にした演出が随所に散りばめられていて。 
それを眺めてるだけでも本当に幸せな気持ちになります。 
これを大スクリーンでみられる機会なんてそうそうない。そう思うと愛しくなってしまう。 
大好きな演劇を繰り返し見に行ってしまう感覚に近いです。 
梶浦さんの劇伴も大好物。 

ちなみにまどかは本編から大好きで、何回も見直して。 
ブルーレイも数回見て。さらに今回の新編は非常に自分好みだったの脚本だったということも加味された結果。常に叛逆のことを考えてる叛逆脳ができあがりました。 

っといろいろ言いたいことはあるんですけど、あまりにも長くなりそうなので。 
本当に気になっていたところにだけ言及します。 

ストーリーは1回でほぼ理解できたのですが、ほむらの感情の導線がなかなか追いきれなくて。4回ほど見てきて、ようやく自分なりの考えがまとまりました。 
これから自分の中で修正・加筆していくためのなかば叩き台としてのまとめです。 
よかったらどうぞ!ちょっと長いですよ! 

1番気になっていた1番大事なこと 
それは、ほむらがいつ叛逆するのを決めたのか? 
そして、そのときのほむらの感情の導線はどうなっていたのか? 
これです。 
彼女が叛逆をどこで決意したかによってお話のニュアンスが変わってくる。 
非常に重要なポイントだと思うのですよ。 

以下、そこだけに着目したメモになります。 


***追記2013/12/01*** 

3.の部分は全面的に間違いでした。すみません。 

これ完全に自分の勘違いでした。 
ここでほむらと会話してるまどかはアルまど様ではなくて。 
「記憶を置いてきたまどか」のままですね。 
結界内の、過去の記憶を持たない、花畑で話してくれたまどか。 

アルまど様は結界内には干渉できないため、降臨してない。と。 
自分でもそう書いてるのに、なんで勘違いしたんでしょう。 
演出に心奪われすぎです。 
二人でフィールドを破壊して、外に出るまでは「結界内まどか」 
さやかに方法だけ教えられて、実践しているだけ。 
フィールド外に出てはじめて、いわゆる「アルティメットまどか」状態になる。 

あらためて、ほむらの気持ちを確認してみましたが、変わりないように思います。 
これってすごいことですよね。 
相手が「結界内まどか」であろうと「アルまど様」であろうと変わらない。 
つまり、”自分の中のまどか像”と会話してるってことです。 
独白だし、すれ違いだし、そもそも会話にすらなっていないというのは同じだと思います。 

訂正箇所に『×』、追記に『"⇒"』をそれぞれつけました。 
(原文はあえて残すことにしました。) 

***追記ここまで*** 


1.【後悔】花畑でまどかの本心を知る 

『だってわたしだよ?ほむらちゃんが泣いちゃうくらい辛いこと、わたしが我慢できるわけないじゃない』→まどかも一人ぼっちだった。そして、それをつらいと感じていた。 
まどかの本心を知り、この時点でほむらは自分の過去の選択が間違いだったと気付く。 
まどかを因果の檻に閉じ込め、人としての生を、死を、永遠に奪ってしまった。 
さらにまどかが最後に選んだ概念化の選択も、本心ではなく自己犠牲だった。 
絶望と後悔。 

(まどかを人でないものにしてしまった。その原因である自分が選択した過去の願望そのものを否定したい。願わくば、まどかの人として生を取り戻したい、過去の選択をなかったことにしたい。という思いの萌芽。) 


2.【贖罪】せめて貴女だけは守る 

ほむら自身が魔女であることに気付き、呪いを募らせる。 

魔女化したときのイメージ 

ルミナスOPに出てくる椅子に並んで座る二人。立ち上がるまどか。横に手を広げ。

自ら倒れ、崩れ落ちる。それに気付いたほむらは必死に手を伸ばす。

だが、虚しく空を切る。ほむらの手は決して届かない。

そのまま潰れてピンクの液体になるまどか。

うなだれるほむらを見下すように周りを取り囲むメガネのほむらたち。

ほむらは拳を振り下ろす。自らを叩き潰す。

 

立ち上がるまどかは上位存在になったことの暗喩?

周回して強くなった自分になら、手が届くと思っていた。でも、届かなかった。

そもそも願いそのものが間違いだった。まどかの人として生を奪ってしまった→液体化描写、人の死に方ではない

見下ろしてくるのは過去の自分。メガネほむら。弱かったときの自分に糾弾される。

あなたのやってきたことは結局、無駄だったのよと。

それを認めたくない。そんなこと認めるわけにはいかない。

拳を叩きつけて、否定された自分を、否定する。


自らが魔女化してしまった今、自分にできることは円環の存在をキュゥべえから守ること。 

贖罪意識とせめてまどかを守りたい一心で結界内で果てることを選ぶ。 
ほむら視点では杏子とマミに殺されることを想定。 
さやかとなぎさの存在を完全には理解しておらず、フィールドを破壊できるとは考えていなかった。故に本気で穢れ、呪い、ここで朽ち果てようとしていた。 
(ただし1.の試行部分、願わくばまどかを人へ戻したいという気持ちは抱き続けている) 


3.【決意】もう躊躇ったりしない →(訂正箇所に『⇒』) 

絶望と後悔と贖罪と、確かな決意を思って断頭台に進むホムリリィ(魔女ほむら)。 
×最中アルティメットまどかの存在に触れる。過去現在未来を見通す、概念のまどかに。 

"⇒ここで会話してるのは結界内まどか。notアルまど様。" 

まどか 
「ダメだよ、ほむらちゃん」 
「ひとりぼっちにならないでっていったじゃない」 
「何があってもほむらちゃんはほむらちゃんだよ」 
「私が絶対に見捨てたりしないだからあきらめないで」 

ほむら 
「ごめんなさい、私意気地なしだった」 
「もう一度あなたに会いたいってその気持ちを裏切るくらいなら」 
「そうだ、私はどんな罪だって背負える」 
「どんな姿に成り果てたとしてもきっと平気だわ」 
「あなたがそばにいてさえくれば」 

ここで言うほむらのもう1度会いたいは、“人のカタチをした、あなたに会いたい” 
もう一度、生身のまどかに会いたい。だから人としての生を与えたい。取り戻したい。 

「いつか円環に導かれる。その時が来るまで戦い続ける覚悟をした」ほむらは 
“まどかにもう1度会う=使命を全うして最後にまどかに会う(円環される)” 
ことを考えていたはずで、実際、花畑でまどかの言葉を聞くまではそう思っていたのだと思います。ただもう、ほむらの考え方は変わってしまった。 

×でも、アルまどはそのことを知らない。結果内に直接干渉できなかったことを鑑みると、中での出来事も観測できていないと考えるのが妥当だと思います。だから、花畑でのまどほむの会話を知らない。観測してない。ほむらの決意を知らない。。 

"⇒結界外のまどかは過去の記憶がない。 
だからこの言葉の意味が正しく理解できなかった、というのが正解ですね。 
花畑の会話のあとも「ほむらちゃん、大丈夫かな…」って呆けてました。はい。 " 

ほむらの後半3行は読んでそのままですね。 
この後の展開でそれらがどういうものだったのかしっかりと僕らに見せ付けてくれます。 

×(この邂逅でまどかの言葉に触れ、1.の試行を本気で実行することを決意。) 

"⇒邂逅じゃなくて普通に会ってます() 
どこまでも純粋な優しさに触れて、ということになるのか。" 

この後、人の形を取り戻したほむらは。 
まどかと二人でアルティメットアロー(仮称)してフィールドを中から破壊。 

まどか「さあほむらちゃん、一緒に。ほむらちゃん、怖くない?」 
ほむら「ううん、大丈夫。」 

画面が暗転→「もう私はためらったりしない」に続きます。 
ここでいう躊躇わないは 
『もう、まどかに叛逆することを躊躇わない。』です。 

暗転する演出はほむらの心情を表してる。 
画的にはほむらとまどかが二人でキュゥべぇの思惑から逃れる、というカタルシスのあるシーンなのですが、ここでほむらとまどかの想いが、完全に食い違ってるんですよね。 

×まどかの言う“ひとりぼっちにならないで”“あきらめないで” 
は自ら結果内で朽ち果てようとしたことへの言葉。 
どんなときでもどんなところにいても私はちゃんと円環するよ!っていう。 

"⇒花畑の続きですね。まどかのまっすぐな優しさ。穿った見方をしすぎでした。" 

でも、それを受けてほむらは『どんなときでも、どんなことをしたとしても、まどかは見守ってくれる』という解釈をしてるんですよ。何をやってとしてもまどかは許してくる、絶対にまどかだけはほむらのことを否定しない。容認してくれる、という。 
ぜんぜん会話が噛み合ってない。 
てゆうか冷静に見るとこのやりとり、ほとんど会話にすらなってないです。 
どちらかというと独白に近い。

 

***12/19追記***

×まどかの言う“ひとりぼっちにならないで”“あきらめないで” 
は自ら結果内で朽ち果てようとしたことへの言葉。 
どんなときでもどんなところにいても私はちゃんと円環するよ!っていう。 

見直してきて思ったのですが、3.のこの部分はやっぱり◯な気がします。

魔女化したほむらの意識の中で『まどかの因果を縛る選択をしたほむら』にくーほむが銃を突きつけるシーンがあるのですが、あれはほむらが魔女とした朽ち果てようとしている時の自身のイメージなのだと思います。まどかの生を奪った自分に生きている資格なんてない、という贖罪意識。手は震えています。地面を引っ掻いている。ホムリリィも後ろのリボンが前に進むことを拒んでいた。
でも、死ぬ(朽ち果てる)決意をしていた。まどかを守るために。

それをまどかに「わたしはどんな時も絶対に見捨てたりしない」と言われて思いとどまる。そして…という。

***追記ここまで***

4.【叛逆】愛よ 

愛です。 

ただし、ほむらのまどかへの思いは恋愛感情ではないのだと個人的には思います。 
愛情ですね。一番親しいと思っている人への見返りのない愛情。 
クレイジーサイコレズに見えるとしたらほむらの自虐的なヒール行為によるところが大きい。目的達成のためには自分をあえて悪く見せよう、いくら嫌われても構わないというスタンスが人を遠ざけます。 

まどかの記憶を取り戻すついでにさやかとなぎさも偶然ついてきちゃった。あは。 
みたいなことを言ってましたがあれは本心ではないし、事実ではないと思います。 
確固たる意志をもってさやかとなぎさを連れ戻したのだと思う。 

皮肉めいた言い方ではありましたが、さやかに向かって 
「一人の人間として幸せを享受すればいいじゃない」という旨の発言をしています。 
(喧嘩越しで絡んできてたさやかにはおそらくその意図は届いていない) 
まどかの友達、まどかの人としての環境再現のためだけではない。 
新劇のほむらは、各魔法少女の対してちゃんとした情を持ってる。TVシリーズのほむらなら迷わずマミさんの急所を狙ったはず。 

…誰か、誰か理解してくれる人はいないのか!ほむらに寄り添ってくれる人はいないのかよ!なんて非情で無慈悲な世界なんだ! 

(おっとここにきて中の人のこころの声が…! 


まとめると 
1.花畑で後悔(叛逆を意識) 
2.魔女化しちゃったからもう何もできないかもしれない。 
せめてまどかを守って死のう。(でも叛逆は常に意識) 
×3.アルまどの意識に触れる。フィールド破壊の可能性に触れる。(叛逆を決意) 
”⇒3.まとかの本質的な優しさに救済される。フィールド破壊の可能性に触れる。(叛逆を決意)” 
4.愛よ。(叛逆) 

×およそ、こういう流れのはずです。 
ほむらがフィールドが破壊できることを気付いたのがいつなのかが少し曖昧なんですが。 
おそらくアルまどに触れたときに直感的に理解できたんだと思います。 

”⇒今度こそおよそ、こういう流れのはずです。(震え声) 
ただ、フィールド破壊ができることに気付いたのはいつなんだろうなあ。という疑問は消えない。 
やっぱりまどかとの会話で察した、というのが解答な気はするんだけどうーん。 

僕らが観測できた二人の会話はあそこからで、本当はもう少し長く喋ってたとかね? 

まどか「わたし…さやかちゃんにここから抜け出す方法っていうのを教えてもらって」 
ほむら「…っ!?」 
まどか「よくわからないけれど…ここはほむらちゃんが作った世界なんだよね?」 
ほむら「…そうよ、まどか。わたしはここでずっと夢を見ていたの。長い長い夢を。永遠にめぐり続ける夢を」 
以下、まどか「ダメだよ、ほむらちゃん」へ続く。みたいな。 

過去の記憶をすべてもってるほむらからすれば、さやかやなぎさが魔女の力を行使したり、使い魔を使役しているところを見て、彼女たちが円環の一部だということにも気付いたのかもしれません。おそらくある程度の推測はできたのだと思います。 
逆に言えば、その力を目の当たりにしても結界内で朽ち果てようという決意は変わらなかった。 
(魔女化して意識が混濁していたのもあるかもしれませんが。) 
ということは、「ほむらを遮断フィールドから解き放つ」という、さやかとなぎさの真意にまでは到達できていなかった見ていいと思うんですよね。少なくとも、円環の力にはフィールドを内側から破る能力があるとは考えていなかった。これはほんとに想像になってしまいますが。” 


すごく気になってたことが整理できてよかったー。 
うん、あともう1回見に行ってもいいかな!← 

”⇒ごめんなさい、あんまり整理できななかったようです! 
  てゆうか、思いっきり間違ってました! どや顔して本当にすいませんでした。” 


おまけSS 


ガチャン 

まどか「ほむらちゃーん!むかえにきたよ!」 
ほむら「…ま、まどか!?」 
まどか「ウェヒヒッ。でも待ちきれなくて。今日ほむらちゃんがお家に遊びにきてくれるの、わたしずーっと楽しみにしてたんだよ」 
ほむら「まどか…///」 
まどか「そうだほむらちゃんが家の子になっちゃえばいいんだよ!ねぇいいでしょママ?」 
ほむら「!?」(まどかのご家族が揃って私を迎えに…!?) 

ほむら「まどか、あなた何を言ってるの…!?」 
詢子「まあ…別にいいんじゃねーの」 
農夫「そうだね、まどかが決めたならそれでいいんじゃないかな」 
タツヤ「あーうー」 
(一体何がどうなってるの!?…ここはまさか…) 

まどか「ほむらちゃーん!つーかまえーた!」 
ほむら「ちょ、まどかやめなさい。くすぐったいわ。」 
まどか「ほむらちゃんのこともう絶対離さないからねー。ウェヒヒッ。」 
ほむら「まどか…///」 
ほむら「(わたしにはわかる…これは本当のまどかだわ…)」 


みたいな漫画ください。 
ほむらに必要なのって家族だと思うんだよね。