Free!雑感 -青春と社会のはざまで-
Free!視聴完了しました。水泳というのはあくまでツールに過ぎなくて。
大切な仲間と一緒にいることが何よりも大切。
1番になることは大事だけど、最高でいられる瞬間の方がもっと大事。という。
岩鳶が全国レベルになれるかどうかははっきり言って微妙だし、凛ちゃんが世界で通用するかどうかも正直怪しい。
でもみんなで泳ぐ時間は楽しくて、かけがえのない時間でもある。
高校生という大人でもなく子供でもない絶妙な時期。
これからもずっと一緒にいられるわけじゃないというのはみんなどこかでわかってる。
それでも、それだからこそ、限りあるこの時間を輝いて過ごそう。
という。正直、まぶしい。まぶしすぎる!
「仲間のいなかった世界線の凛ちゃん」みたいな学生生活を送ってきた僕には正直まぶし過ぎて直視できないよ!画のみずみずしさ、流麗な水描写も手伝ってまさに青春!というものを描ききっていたと思います。
突き詰めるとみんなでいればきっと大丈夫。というけいおんイズムに通ずるものも見えました。
この後、みんなが社会に出てバラバラになってしまったり、水泳をやめてしまったりというのは当然出てくると思うんですけど、それでもこの「思い出」があれば生きていけるし、みんないつでも一緒でいられる。すばらしい作品でした。
いや、ほんとよかったよ。なんか書いてて泣けてきた。
余談、個人的には劇伴の加藤さんに注目してこの作品を見ていました。
Free!は感情の導線が動くときに加藤さんの神劇伴を持ってくるのがにくい。
要所で攻めてくる。普段は音楽抑え目してるから尚、効果的。いい意味で音が頭に残らないよね。好きな作家さんが担当しているってことで音楽に注目してみていた僕ですらそう思う。
音の使い方はドラマCD的というか、極力キャラクター同士の掛け合いの邪魔にならないよう
背景音楽に徹してるイメージ。ある意味では声優さんの演技を美麗作画に乗せてお届けする”ドラマCD究極のアニメ化”という側面があると思う。
「境界線上のホライゾン」でもキャラの感情が揺れ動くときに、印象的な音がたくさん流れ込んできて。それで僕は加藤さんの音楽のファンになったのですけど、やっぱこれは音楽がいいだけじゃダメで。製作側がきちんと理解して曲を使ってくれないといいシーンにはならない。
最近は劇伴を意識してる作品が増えて嬉しいです。